フィンランディア、そして6連符
ジャズに出会うずっと前、高校生になったばかりの時、
交響曲「フィンランディア」に出会っていた。
その頃、重厚という言葉の使い方を覚えた。
まだ見ぬスカンジナビア半島のことを思った。
独立運動のことを想った。
世界地図を見て、ずいぶん遠い所だと思っていたことを思い出す。
難しい曲だった。
6連符ができなかった。
この曲は、血が騒ぐ。
正座して聴くような曲だ。
こういう時代もあったのだ。
フィンランディア賛歌 ↓↓↓
http://www.world-anthem.com/march/finlandia-hymn.html
自慢じゃないが、あの頃の熱き心は、まだ確実に、私の中に残っている。
(ほんの少しだけれどね。)
DESAFINADOの曲名を、何度聴いても、覚えられなかった。
スタンゲッツに出会ったのは、大学の時。
バリケード嵐のなか、「これって、資本主義的?」なんて言われた。
だけど、聴けば聴くほど、胸がしめつけられて、せつなくなった。
いまでも、聴くと息ができなくなるほどせつなくなる。
歳をとっちゃったよ。
雨の日の下宿。
夜明けの港町。
飲んだくれた新宿。
逃げた水道橋。
一人で泣いた公園。
おふくろの作ったいつもの料理。
みんな、思い出してしまう。
女々しいかな。