朝は必ず来る [アート]
頭痛がひどくて
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朝が来るのをじっと待っていた
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鎮痛剤もあまり効かなかった
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朝になったので
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近くのミント畑に座ってゆっくり呼吸を続けた
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鼻から抜けるようなさわやかな香りの中で
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頭痛が少しずつ消えていくのがわかった
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ずいぶん遅くなったけれど
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やっぱり職場に行って頑張ろうと思った
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《虫けら》 大関松三郎 1930年代の詩
一くわ
一くわ
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どっしんとおろして ひっくりかえした土の中から
どっしんとおろして ひっくりかえした土の中から
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もぞもぞと いろんな虫けらがでてくる
もぞもぞと いろんな虫けらがでてくる
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土の中にかくれていて
土の中にかくれていて
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あんきにくらしていた虫けらが
あんきにくらしていた虫けらが
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おれの一くわで たちまち大さわぎだ
おれの一くわで たちまち大さわぎだ
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おまえは くそ虫といわれ
おまえは くそ虫といわれ
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おまえは みみずといわれ
おまえは みみずといわれ
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おまえは へっこき虫といわれ
おまえは へっこき虫といわれ
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おまえは げじげじといわれ
おまえは げじげじといわれ
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おまえは ありごといわれ
おまえは ありごといわれ
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おまえらは 虫けらといわれ
おまえらは 虫けらといわれ
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おれは 人間といわれ
おれは 人間といわれ
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おれは 百姓といわれ
おれは 百姓といわれ
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おれは くわをもって 土をたがやさねばならん
おれは くわをもって 土をたがやさねばならん
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おれは おまえたちのうちをこわさねばならん
おれは おまえたちのうちをこわさねばならん
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おれは おまえたちの 大将でもないし 敵でもないが
おれは おまえたちの 大将でもないし 敵でもないが
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おれは おまえたちを けちらかしたり ころしたりする
おれは おまえたちを けちらかしたり ころしたりする
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おれは こまった
おれは こまった
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おれは くわをたてて考える
・
おれは くわをたてて考える
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だが虫けらよ
だが虫けらよ
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やっぱりおれは土をたがやさんばならんでや
やっぱりおれは土をたがやさんばならんでや
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おまえらを けちらかしていかんばならんでや
おまえらを けちらかしていかんばならんでや
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なあ
なあ
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虫けらや 虫けらや
虫けらや 虫けらや
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